猫が必要とするカロリーを計算式で求めるとわが家の実際とはかけ離れていた

大量の猫の餌

 

キャットフードが入った袋には、「給餌量」が記載されています。あなたはコレを参考に餌の量を決めているかもしれませんが、かなり大まかな数字なんだ、正確ではないんだと知って下さい。

猫に必要な餌の量をもっと正確に求める

当然のことですが、猫が生きていくためには毎日食餌という形で、栄養とエネルギーを補給する必要があります。

 

この中でカロリーを求める時の公式は

PER×係数

 

PERは安静時エネルギー要求量のことです。健康な動物が普通の環境で生きている時のエネルギーの要求量のことです。

 

脂肪などエネルギーを使わない組織を除いた重量が代謝重量と言われて、実際の給餌量に関係します。

 

この代謝重量に70kcalをかけた値が、その猫が安静時に必要な餌の量になります。

 

猫の安静時エネルギー要求量(PER)

体重 kg 必要なkcal 体重 kg 必要なkcal
1 70 6 268
1.5 95 6.5 285
2 118 7 301
2.5 139 7.5 317
3 160 8 333
3.5 179 8.5 348
4 198 9 363
4.5 216 9.5 379
5 234 10 393
5.5 251 10.5 408

 

上の猫の体重に合った必要なエネルギー要求カロリーに「係数」をかけ合わせて、一日に必要なエネルギーを計算します。

 

係数は猫のライフステージによって変化します。この係数を掛け合わせないと体重に応じて餌の量を決めることになり、肥満の猫にはますます肥満する餌の量を与えることになるので、このエネルギー係数は重要です。

 

 

猫の状態 猫のエネルギー係数
1歳以上の成猫 1.4
不妊手術済みの猫 1.2
活動的な猫 1.6
肥満傾向の猫 1.0
減量中の猫 0.8
集中治療中の猫 1.0
増量中の猫 1.2~1.4
妊娠期の猫 1.6~2.0
泌乳期の猫 2~6
成長期の猫 2.5
老猫 1.1~1.6

 

ではわが家の3匹の猫について具体的に割り出していきます。

 

あきちゃん

あきちゃんは2017年で7歳。来年の3月には8歳です。

避妊手術をしており、かなり活動的です。中肉中背。

係数は1.6

体重は4kg

1日に必要なエネルギー=198(PER)×1.6=316.8KCAL

サイエンスダイエットは100ḡあたり315KCAL

 

上の結果からは1日100g程食べさせるようになりますが、実際には14g/1日ですんでいます。

もちろん栄養失調ではありませんし痩せてもいません。これに少しおやつなども与えてますが、体重は正常値なので問題はないし、これ以上は食べないんです。

14g=44.1KCAL

多少おやつを加えたとしても大したカロリー数ではない。でも痩せてもいない。この計算方法には落とし穴があるきもします。

愛猫ゾジー

あきちゃんは2017年で8歳。来年の3月には9歳です。中肉中背。

 

避妊手術ずみ。活動性は中程度。

係数は1.4

体重は4kg

1日に必要なエネルギーは198(PER)×1.4=277.2KCAL

14g/1日 + おやつ少々を与えています。

 

 

愛猫みいちゃん

みいちゃんは2017年で7歳。来年の3月には8歳です。中肉中背。

避妊手術済み。活動性は中程度。

係数は1.4

体重は3kg

1日に必要なエネルギーは160(PER)×1.4=224KCAL

12g/1日+少々のおやつ

 

わが家の猫の体重は標準的なものなのか、小さいのか他のデータを参照にしてみます。

日本猫の標準的な平均体重

生後1年をすぎるとほぼ成長が止まるので、その体重を維持する事が健康を保てます。下の表を見る限り、わが家の猫は標準体重を維持していると言って良さそうです。

 

食べるキャットフードの量が、計算式から求める量よりも遥かに少ないのに体重は維持できてるので、まだまだ分かっていない事がありそうです。

 

 

生後0週 約100g前後
生後1週間 約150~200g
生後2週間 約200~300g
生後3週間 約300~400g
生後1ヶ月 約400~500g
生後2ヶ月 約950g~1.0kg
生後3ヶ月 約1.0~1.5kg
生後6ヶ月 約2.5~3.0kg
生後9ヶ月 約3.0~3.5kg
生後12ヶ月 約3.0~5.0kg

 

まとめ

猫に与える餌の量は、キャットフードのパッケージに書いてある量では不正確すぎるので、体重別のエネルギー要求量とそれぞれの猫の状態に合わせたエネルギー係数をかけ合わせて1日の必要エネルギーを出します。

 

わが家の場合には、その計算式で割り出した量よりも遥かに少ない量しか与えていませんが、病気一つせず体重も標準的であるという結果になりました。

 

安心して食べさせられるキャットフード